中年バイク乗り揺るがず!旧車會の猛者たち 騒音・ポイ捨てはダメ!


中年バイク乗り揺るがず!旧車會の猛者たち 騒音・ポイ捨てはダメ!
道の駅で困惑するマナー違反の旧車會、観光客に迷惑な行為繰り返す!
「来てくださるのはありがたいのですが、マナーは守っていただきたいというのが本音です」。
そう話すのは、ある有名な観光地の「道の駅」で働く男性だ。
この道の駅には、これまでに改造バイクの集団が何度も訪れ、毎回のように敷地内にゴミや火のついたタバコをポイ捨てしたり、騒音を立てて走ったりするなどの迷惑行為があったという。
こうした行為を繰り返す集団は「旧車會」と呼ばれ、若いころに暴走族だった中年などが、旧型のバイクを暴走族風に改造して集団で走行している。
未成年中心の暴走族とは異なり、日中は仕事があることから、週末や連休に行楽地に繰り出すことで知られる。
中には、暴走族のように違法で危険な走行をする旧車會もあり、各地の警察は警戒を強めているという。
旧車會の迷惑な実態を取材した。
●「子連れ」で迷惑行為をする旧車會
冒頭に触れた「道の駅」は、週末や連休になれば、特産品を求める大勢の観光客やツーリング客で賑わう。
しかし、旧車會が訪れると雰囲気が一変する。
派手に改造されたバイクが次々と訪れ、普段なら観光バスが駐車しているスペースに、車体を見せびらかすように横に広がって駐輪する。
騒音もひどい
会話が聞こえないほどの音量でエンジンを吹かす。
あまりの音量に、客からも苦情が相次いだという。
「多いときは、70台ほどでいらっしゃいます。中年の方が多いですね。
バイクだけじゃなくて、車も一緒で、中に小学生ぐらいのお子さんがいることもあります。
家族連れで遊びにいらっしゃっているのかなと思います」と話す道の駅で働く男性。
「ただ訪れて、買い物をしていくだけならいいのですが…」とその「被害」を語り始めた。
「ゴミ箱を設置していますが、その場にゴミを捨てていかれます。
タバコのポイ捨ても多いです。
うちの敷地内は禁煙なのですが、火のついたタバコを芝生の上に捨てていかれる。
火災の危険もあるので本当にやめていただきたいです」と悩む男性。
もちろん、その都度注意するが、その場では「はい」と返事してくれるものの、迷惑行為を止めてくれない。
旧車會が去ったあと、清掃担当者と一緒に敷地内をまわり、ゴミやタバコを拾って集めなければならないという。
「中には飲酒しているような様子の方もいました。
警察にも通報していますが、パトカーが到着したときにはもう去っていたりして、なかなか取り締まりも難しいようです」と男性は諦めたように話す。
今年の5月連休は、新型コロナウイルスの感染対策も緩和され、「道の駅」は大勢の来客が予想されている。
一方で、旧車會がまた訪れるのではないかと男性は心配している。
中年になった元暴走族が集団で走行する「旧車會」。週末や連休に行楽地に繰り出すことで知られていますが、現地では「火のついたタバコのポイ捨て」などの迷惑行為があるようです。被害の実態を取材しました。https://t.co/dHZHg51JtZ
— 弁護士ドットコムニュース (@bengo4topics) May 6, 2023
●神奈川県警と令和3年版警察白書による旧車會の実態
そもそも「旧車會」とはどのようなものなのだろうか。令和3年版警察白書では次のように説明されている。
その情報により, 神奈川県警は大規模な集団で走り、多い時は100台を超えることもあるという。
年々、暴走族よりも旧車會の存在感は増しており、2020年に違法行為があったとして把握された暴走族は5714人だったのに比べ、旧車會は5583人とほぼ同数となっている。
最近、特に旧車會が注目を集めたのが、神奈川県警が2022年6月に摘発した県内最大規模のグループのリーダーの男性が40代だったという報道だ。
従来は未成年が中心だった暴走する集団の高齢化が話題となった。
将来的には、さらなる対策が求められるだろう。
かつては、その騒々しさといったら半端なかった暴走族。
しかし、今は彼らも進化して、より洗練されたファッションを身にまとい、どこか懐かしさを感じさせる旧車會(きゅうしゃかい)と呼ばれる存在へと変貌を遂げているのだ。
何となくロマンチックな響きがあるが、しかし、その集まりは100台を超えることもあるというから、相変わらず凄いようである。
で、この若者たちのギャングともいえるその集団、その実態はどのようなものなのだろうか。
旧車會(笑)のせいで元々よろしくない旧車のイメージが更に落ちるの何回目なんですかね…?
この際全員起訴してくださいね神奈川県警さん、湘南地域の浄化期待して待ってますよ☺️ pic.twitter.com/NdninMkLWe— 適当に語るバイクbot (@henken_bike) July 8, 2021
今も変わらず、その騒音に苦情が絶えない
とはいえ、彼らも成長しているようで、20代から30代が半数を占めるというから、子供の頃からその情熱を持ち続けているのだろう。
そんな彼らは、県内外の行楽地を目指して走り回るのが特徴だそうだ。
そして千葉県の東京ディズニーリゾート(TDR)では、その周辺道路での旧車會に対する取り締まりが強化されているという。
なんでも、海沿いにあり夜景も美しいことから、旧車會がしばしば集団暴走をおこなうのだそう。
それに対し、千葉県警は旧車會を大きく二つに分類しており、一方は違法行為を敢行する旧車會であり、もう一方は従来の旧車會とされている。
どちらも旧型の自動二輪車を駆り、景勝地を目指すことに変わりはないが、違法行為をおこなわないグループも存在するようだ。
中でも、違法行為を敢行する旧車會は、数十台から数百台規模で、週末の夜間や休日の昼間に、暴走族風の車両に改造した二輪車等の集団で走行する危険かつ迷惑性の高いグループとされている。
ところで、違法行為を敢行する旧車會と暴走族は何が違うのか。
それは、共同危険行為等の禁止違反を敢行するかどうかという点で区分されているそうだ。
また、千葉県警ではヘリを活用して上空からも捜査を行っており、運輸支局や道路公団等の関係機関と連携し、官民一体の取組を実施しているとのこと。
さらに、5月連休にも旧車會対策をおこなっていくという。
一方で、近年SNSの普及により、暴走族等も犯罪行為を隠蔽するためにあらゆる手法を講じている状況。
このため、県民からの情報提供や通報が非常に重要であり、千葉県警は引き続き暴走族等の撲滅に対する協力を求めている。
まとめ
昔の暴走族も、今は新たな形で存在し続けているわけなんだけど、そんな彼らの騒音に悩まされる住民もまた、今も昔も変わらず苦労しているのかもしれない。